2018年度 鹿児島大学水産学部 水産流通学研究室

「新しいご馳走を発見することは、新しい天体を発見するよりも人類に幸福をもたらす」 

ブリア・サヴァラン

充実した学びの場

 水産流通学研究室は、豊かな「食」を通じて人々に幸せを届けたいという理念と使命感を持ち、水産物流通業界で活躍できる人材、責任を持って地域の「食」を担う人材の養成を目的としています。

 そのために、全国でも類を見ない水産物流通に特化した専門的かつ一貫性のあるカリキュラムと現場感覚豊かな2名の教員によって、水産物流通に関する高度な専門的知識、食品産業に対する実践的で幅広いビジョンそして水産物を扱う上で必要となる倫理観の習得を目指しています。

 研究室での学びは、講義と実習そして卒論および自主的研修に分けられます。卸売市場やスーパーの仕組みを学ぶ「水産物流通論」、現代的な販売技術を学ぶ「水産マーケティング論」、主要水産物の需給状況を学ぶ「水産物需給論」、世界的な水産食料問題を学ぶ「水産食料経済論」、食品企業の行動を学ぶ「フードビジネス論」、水産加工業の実態を学ぶ「水産加工経済論」など、専門的かつ充実した科目群を体系的に学び、知識の習得に努めます。実習では漁村に入り込み、漁業生産現場を体験します。卒論は徹底した現場主義を貫き、アカデミックであるよりも現実的であることを優先します。自主的研修では全国各地で企業や産業現場を実体験し、座学では学べない現実を感覚的に身につけます。 

楽しい研究室生活

 水産流通学研究室の教員は、フードビジネスの最先端を自らの研究対象としており、日常的に日本中そして世界中の食品産業の現場を調査しています。

 研究室ではこうした最先端の情報や産業現場のリアルな現実をもとに議論を行い、また学生自らが常に食品企業や食品流通の現場に飛び込んで「現場からしか学べない」をスローガンとして調査や研修を行っています。

 卒論研究は現実の産業界を対象として行うため、全国の水産物流通業者や水産加工企業にお世話になりながら進めていきます。2017年度は、静岡のニジマス養殖業者、長崎の大中型旋網経営体、長崎や熊本、鹿児島の鮮魚卸売市場、鹿児島の薩摩揚げや冷凍食品などの水産加工企業、鹿児島の外食産業、鹿児島のクルマエビ養殖業者、鹿児島の漁協やマダイごち網経営体などで調査を行いました。

 さらに、「フードビジネスは自分の食卓から始まる」をモットーに、毎週魚料理を自分たちで作り、旬の魚を味わい、水産物を扱う人間に必要な実践的感覚と味覚を磨き、同時に魚の素晴らしさを学んでいます。

 ゼミの日には交代で魚を仕入れに行きます。ゼミでの勉強よりも、ゼミの後で食べる魚料理に惹かれて、毎週木曜夕方に、学生が集まってきます。

教員の社会活動

 2名の教員は研究活動を通じて国や自治体、漁業関連団体や食品関連企業そして全国の生協や地域の自治組織などと常に密接に交流しており、様々な形で地域社会や国家的な水産業振興に貢献しています。たとえば水産庁水産政策審議会委員、水産庁冷凍水産物需給情報検討会座長、水産庁養殖魚需給検討会委員、鹿児島県漁業調整委員、全漁連や全海水による海外輸出促進活動の委員、鹿児島県の水産物輸出促進協議会会長、鹿児島県クロマグロ養殖協議会会長、福岡魚市場顧問、などです。

 講演活動も活発に行っており、2017年度には鹿児島県はじめ、大分県、福岡県、山口県、宮城県、栃木県、青森県、東京都などで水産物流通やその消費、魚食普及と食育、水産物の輸出と養殖経営などについての招聘公演を行いました。また2016年度にはロシアで、2017年度にはシンガポールで講演を行いました。2017年度にはノルウェー大使館主催の「シーフードセミナー」でも講演しました。当研究室は水産物流通研究で日本をリードする立場にあります。



流通研のブログ

2018年度夏~秋

8月21日

枕崎鰹節業者と加工協でカツオ調達に関する卒論調査(正木)

8月24日

東町漁協にて地タコ漁業とその流通に関する卒論調査(芝木)

9月2日

鹿児島市とKTSが主催する夏祭り「潮風フェスタで「錦江湾の魚を食べよう」というタイトルでかごしま水族館で講演しました。今年もさかなクンの前座です(笑) イルカプールの前で話すのですが、後ろでイルカが泳いでました。

9月6日

サーモン養殖に関する全国協議会への出席。市場性、コスト競争力、嗜好性など、どれをとってもサーモン養殖は今一番可能性のある養殖業であり、今後の発展が期待されます。

9月16日

沖磯でジギング、カンパチを釣る!! ベニレイの河崎君がやってきて一緒に南薩の沖磯に行ってきました。

9月19~22日

屋久島にてトビウオ漁業とその加工についての卒論調査(竹村)

田中実さん、有り難うございました。川で泳ぎ、猿や鹿に出会い、美味しいものをたくさん食べました。「島ゆい」や「けい水産」のトビウオ加工品、どれも美味しいですよ!アクシデントもありましたが、学生7名と一緒に調査を楽しんで来ました。

9月28日

さつま蓬莱館にて修論調査(サミ)

10月24日

福岡かねふく様で、明太子の新製品開発に関する卒論調査(新)

10月26~28日

近畿大学奈良キャンパスにて、地域漁業学会大会。サーモン養殖(佐野)、水産高等教育(鬼頭)、ベトナムでのエビ養殖(ウィン)がそれぞれ学会発表

11月7日

エブリィの丸竹さんが来鹿され、佐野と久賀がランチをご一緒しました。

11月8~10日

札幌にて、北日本漁業経済学会大会。「水産業の成長戦略」について記念講演してきました。自然に依拠した水産業は成長よりも持続が大切であることを主張してきました。

11月12日

指宿折田水産にて修論調査(サミ)

11月16日

水産庁で冷凍水産物の会議、そのあと全漁連にて魚業法改正に関する打ち合わせ

11月19日

東洋冷蔵様が来鹿、就職に向けたセミナーを開催しました。

11月20~22日

香川県高松にて、新鮮市場きむらの総菜加工場の卒論調査(羽生)。木村社長ともお会いできました。いつもお元気なので、こちらも元気になります。引田でエブリィ様による一艘買いの実態について卒論調査(竹川)。和丸水産さまの船に乗り、エブリィの川崎バイヤーさんらと定置網漁業に同行しました。丸竹さんとも合流しました。香川県漁連の倉本さん達にもお世話になりました。いろいろ有り難うございました。さらに、服部水産さまに、讃岐サーモンの実態に関する卒論調査(中野)を行いました。いろいろ有り難うございました。金比羅山にも行きました!

11月24日

垂水市漁協において、養殖場の見学会を行いました。漁協のみなさま、有り難うございました。留学生達は大喜びでした。

11月26日

隼人の浜市水産にて久賀が引率し、6次産業化に関する卒論調査(高木)。岩元様、いろいろ教えていただきまして有り難うございました。

11月26日

同日、佐野は衆議院農林水産委員会にて、漁業法の一部改正に関する参考人として招致され、意見陳述を行い、議員の先生方からのご質問をお受けいたしました。法案はかなりマイルドにはなってきましたが、まだまだ不安な点も残っています。一気に改正に向かって行きますが、かなり踏み込んだ付帯決議が加えられました。少しはお役に立てたかもしれません。また衆議院調査局に対しては、この問題に関して論文を寄稿いたしました。「論究2018年15号」に掲載されています。

11月30日

連合大学院の記念式典があり、教え子であるアリフ・サトリアが講演を行いました。彼は今、インドネシアの有力大学であるボゴール農科大学の学長です!

12月5日

卒論中間発表会がありました。皆さん、しっかり準備ができていて、とてもよい発表だったと思います。

12月8日

神戸にある流通科学大学で講演を行いました。薄井先生、お世話になりました。「かごのや」様のみなさまが聴講に来られ、そのあとしばらく外食産業の経営戦略について議論させていただきました。有り難うございました。

12月12日

水産庁にて来年度に向けた養殖魚の生産量ガイドラインに関する作業部会を行いました。

 

 

 


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